断熱材の種類やメリット・デメリットについて解説します

公開日:2024/01/15 最終更新日:2024/03/06


どの住宅にも、天井や壁、床などの内側には断熱材が施工されています。断熱材が施されていない住宅は、夏は暑く冬は寒いためとても住むことはできないでしょう。断熱材には種類がありますが、種類によってどのような違いがあるのでしょうか。そこで今回は、断熱材の種類や性能、断熱材選びのポイントを解説します。

断熱材の基本的な分類と特徴

断熱材には種類がありますがどのような種類があるのでしょうか。ここでは、断熱材の分類と特徴について解説します。

繊維系

繊維系の断熱材は、ガラスを繊維状にして繊維と繊維の間に空気を閉じ込めた断熱材です。繊維のすき間に空気を含めることで空気層ができるため、クッションのような役割で断熱をします。

細かく分けると繊維系の断熱材の中にも種類があり、グラスウールやロックウールなどの鉱物を原料とした断熱材は「無機質系断熱材」、セルロースファイバーやインシュレーションボードなどの木質系素材を原料とした断熱材は、「木質系断熱材」と呼ばれています。

発泡プラスチック系

発泡プラスチック系の断熱材は、プラスチックを発泡させてできる細かい気泡の中に、空気を含ませた断熱材です。発泡プラスチック系の断熱材は技術開発が進んでいるため、高性能な断熱材が多く出回っています。

また、軽量化されて従来よりも施工が容易になったため、現在では最も多く施工されている断熱材です。

天然素材系

天然素材系の断熱材は、無添加で素材本来の特性を利用した断熱材です。地球環境にやさしいため、自然派を好む方に人気があります。ただし、天然素材のため、ほかの断熱材よりも高価になります。

各種断熱材の詳細性能

断熱材は種類によってどのような性能の違いがあるのでしょうか。ここでは、各種断熱材の詳細性能について解説します。

繊維系断熱材

繊維系断熱材には、無機質系断熱材と木質系断熱材があり、無機質系断熱材の中で最も施工されているのがグラスウールです。原料となるガラスは、建築現場や家庭で出る資源ごみを利用したリサイクルガラスを使用していることが多いです。グラスウールは、絡み合った繊維の中に多くの空気を閉じ込めることで断熱性能を高めます。そのほかにも玄武岩や天然岩石を原料としたロックウールなどもあります。

また、セルロースファイバーは、木質系断熱材の原料です。パルプといわれる古紙や製紙に使用する素材をリサイクルして、耐熱や撥水などの加工を施した断熱材になります。インシュレーションボードは、木のチップと水を加熱処理して、繊維状になるまで混ぜ合わせて形成し乾燥させたボードです。

発泡プラスチック系断熱材

発泡プラスチック系断熱材も細かく分けると種類があります。押出発泡ポリスチレンは、ポリスチレンを連続で発泡することでできる断熱材です。耐水性に優れているという特徴があり、ホルムアルデヒドが入っていないため人体を害することがありません。

ビーズ法ポリスチレンは、粒上のポリスチレンを型にはめて発泡させた断熱材です。軽量で厚さや長さなどが自由に形成できるという特徴があります。

ほかにも、軽くて柔らかいウレタンフォームや柔軟性と耐水性を兼ね備えている高発泡ポリスチレンなどが発泡プラスチック系断熱材に分類されます。

天然素材系断熱材

天然系素材断熱材の原料は羊毛や炭化コルクです。羊毛は今も昔も人々の保温のために衣類や布団などにも使用されてきましたが、断熱性や調湿性もあるので断熱材の原料としても利用されています。

炭化コルクは、ワインのコルクやバージンコルクを製造する際に出る廃材を加工して製造されるものです。断熱性や調湿性が高く防虫効果もありますが、価格が高いという点がデメリットです。

断熱材選びのポイント

断熱材を選ぶ際はどのような点を重視して選べばよいのでしょうか。ここでは、断熱材選びのポイントを解説します。

断熱性能

断熱材を選ぶ際に重要なことはもちろん断熱性能です。熱伝導率が低いものほど断熱性能は高いですが、素材の厚さも耐熱性において重要です。どの断熱材をどれくらいの厚さで施工するのかは知識がないと難しいため、施工会社と相談して決めるとよいでしょう。

有毒ガスが発生するか

ウレタンフォームなどは、燃えると有毒なシアン化水素を発生します。シアン化水素を吸い込むと意識喪失、最悪の場合死に至る危険性もあります。自宅なくても隣家で火災が発生した際は、自宅の外壁が高温になりシアン化水素が発生するかもしれません。

しかし、無機質系断熱材であるグラスウールやロックウールは、燃えにくく有毒ガスが発生しないため安全面を考えると有効な原料といえます。

まとめ

断熱材は基本的に、繊維系、発泡プラスチック系、天然素材系に分類されます。繊維系は、ガラスを繊維状にして繊維と繊維の間に空気を閉じ込めた断熱材です。発泡プラスチック系は、プラスチックを発砲させてできる細かい気泡の中に、空気を含ませた断熱材です。天然素材系は、無添加で素材本来の特性を利用した断熱材になります。

繊維系の中で無機質系断熱材に分類されるグラスウールは、建築現場や家庭で出る資源ごみを利用したリサイクルガラスを使用していることが多く、無機質系断熱材の中で最も施工されています。断熱材選びのポイントは、断熱性能が高いことや、燃えると有毒ガスが発生するかが重要なポイントです。

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